塗装工に興味はありますか？「やってみたいけど向いてるか心配」「塗装工として働くメリットって？」「自分が塗装工に向いてるか知りたい」と思っている人は必見です。この記事では塗装工に向いている人の特徴を9つ紹介しています。塗装工の実態からなぜ向いているのか、また向いていないかの理由も併せて解説しました。ぜひ最後までお読みいただき職業選びの参考にしてみてください。
塗装工とは
そもそも塗装工が何かピンと来ない方もいると思います。一番イメージしやすいのはペンキやローラーで壁に色を塗る職人の姿ではないでしょうか。しかし実際は塗装工の仕事は奥が深く、様々な役割があります。ここでは「塗装工の種類」と「塗装工として働くメリット」を解説します。
塗装工の種類
塗装工は「建築塗装工」と「板金塗装工」の二種類あります。建築塗装工は新築住宅や建物が対象で、主に現場で塗装作業を行います。一方、板金塗装工はバイクや自動車の部品などが対象です。車やバイクの塗装には修復やメンテナンスも含まれます。また作業場所で比較すると建築塗装工は屋外の現場作業が多く、板金塗装工は車屋や自動車製造工場の屋内で作業をします。このように作業環境だけでも大分違いますよね。
塗装工として働くメリット
塗装工として働くメリットとはなんでしょうか。塗装工は建築業界でも欠かせない仕事の一つで、若くして塗装工になる人も多いですよね。もし塗装工に興味があるなら働くメリットはぜひ知っておきたい点です。そこで塗装工にはどんな利点があるか調べてみました。
就職の難易度がそこまで高くない
第一に「就職の難易度がそこまで高くない」ことが挙げられます。年齢や学歴を問わず募集している会社も多く、チャレンジしやすい職種です。また未経験から始められて就職してから学んでいく方も少なくありません。興味を持った方が応募しやすいのは良い点ですよね。まだまだ需要もある職業なので気になった方はチャレンジする良い機会ではないでしょうか。
仕事の仕上がりが目で見てわかりやすい
次に「仕事の仕上がりが目で見てわかりやすい」点です。塗装工は対象物に関わらず作業の仕上げを任されています。建築塗装の場合、新築物件なら仕上がりを、リフォームなら修繕作業を行います。自分の仕事が目で見て分かるので成果を実感しやすいでしょう。また塗装作業で美しく仕上げる様子を見られるのも、仕事で達成感を感じるポイントだと思います。
お客様に直接感謝されやすい
つづいて「お客様に直接感謝されやすい」点です。先ほども説明したように塗装作業は結果が目に見えて分かるものでした。それはお客様相手でも同じです。たとえば新築物件がお客様の希望通りに仕上がったとき、リフォーム物件で悩みが解決したときは直接感謝の言葉を貰うことがあります。これは塗装の仕事がお客様の役に立っていることがより実感できる瞬間ではないでしょうか。こういった周りからの評価も含めて、自分の成長を実感しやすい仕事だと思います。
塗装工として働くデメリット
反対に塗装工として働くデメリットはどんなものがあるでしょうか。上記の良い点だけでなく、考慮したい点と両方知った上でキャリア選択の参考にしてみてください。
拘束時間が長い
一つは「拘束時間が長い」点です。塗装工は拘束時間が長くなりがちです。現場によって勤務時間は異なりますが、自動車工場で働いている場合は残業が多くなることもあるそうです。24時間稼働している工場では二交代制、三交代制を導入しています。早番では基本的に残業を予定しているため収入が増えますが、どうしても勤務時間は長くなってしまいます。あらかじめ自分の体質も考慮して職場選びをするのがおすすめです。
（他サイト参考：スバル工場勤務の1dayスケジュール）
体力の負担が大きい
二つ目は「体力の負担が大きい」点です。塗装作業は基本的に立ちっぱなしで行います。また中腰での作業や重い荷物の運搬などもあるため、腰に負担がかかりやすいです。特に経験が浅いうちは無駄な動きが多く、余計に負担がかかります。腰痛が悪化すると仕事に支障が出てしまうので、日頃から気をつけなければなりません。できれば作業前のストレッチや、作業中に正しい姿勢を身につけるようにしましょう。
（他サイト参考：生産性の低下は腰痛が原因?!）
下積み期間が長い
三つ目は「下積み期間が長い」点です。塗装工は未経験から始める人も多く、何年もの下積み期間を経て成長していきます。技術面もそうですが、収入面でもあまり変化が感じられないと思う人もいるでしょう。下積みの場合、できる仕事も限られているので焦りを感じるかもしれません。もし経験の浅いうちから幅広く挑戦したい！と考えるタイプなら、下積み期間は難点にもなりそうです。
（他サイト参考：塗装職人の下積みから独立まで）
塗装工に向いている人9つの特徴
塗装工に向いている人にはどんな特徴があるでしょうか。今回は塗装工の実態から向いている人の特徴を9つ集めてみました。もし当てはまるものが多ければ、塗装工に向いている可能性が高そうです。以下の項目を自分自身と照らし合わせながらチェックしてみてください。
①体力がある
まず第一に「体力がある人」です。やはり体力仕事なのでスポーツ経験がある人や普段から身体を動かす習慣がある人にはおすすめです。塗装仕事は基本的に動くことが中心になってくるので、事務仕事のようなデスクワークはほぼないでしょう。長い下積みを経験することで技術力が身につくため、長く仕事が続けられるかどうかもキャリアに影響します。塗装工で高い収入を得たい人ほど体力面も意識すると良いでしょう。
②手先が器用で細かなミスが少ない
次に「手先が器用で細かなミスが少ない人」です。塗装工は体力仕事と言いましたが、同時に手先の器用さも求められます。美しく塗装したり、修繕作業で元通りにするには繊細な技術力が必要です。車関係であれば小さなミスが損害にもなり得るので、大雑把な人やいい加減な人にはあまりおすすめできません。逆に普段から手先が器用な人は塗装工のような職人仕事は向いているでしょう。
③シンナーの匂いや塗料の汚れが平気
また「シンナーの匂いや塗料の汚れが平気」なのも重要です。塗装する際にペンキで服が汚れたり、塗料のシンナーが匂ったりします。まず塗装業をする上で匂いと汚れは避けられないでしょう。徐々に慣れていく人もいれば、体質的に全く合わない人もいます。マスクをして対処することもできますが、匂いが敏感な人や汚れに耐えられない人は苦労するかもしれません。匂いや汚れについては就職する前に自分の体質を知っておくと良いでしょう。
➃高所が苦手じゃない人
つづいて「高所が苦手じゃない人」も向いているでしょう。建築塗装工は２階建て・３階建てのような住宅以外にビルなどの高所を担当することもあります。高層ビルの場合、強いビル風や夜間作業など厳しい状況のなか塗装しなければなりません。地上でも大変な作業ですが、厳しい条件下でも美しく仕上げることが求められます。そのため高さが苦手な人は他の人よりも苦労しそうです。これも匂いや汚れと同じで、経験を重ねるだけではどうにもならない人もいます。高所が平気かどうかも注意すべきポイントです。
➄視野が広い
次に「視野が広い」ことも大切です。塗装仕事は事務仕事と違い、決められたルーティンをこなすというより日々変化がある仕事です。特に現場作業ではその時々で求められることが変わります。そういった変化に気づける視野の広さが必要です。周りを見て「今何をすべきか？」が分かる人は向いていると思います。
➅コミュニケーション能力が高い
また「コミュニケーション能力が高い」ことも大事です。仕事を通して様々な職種の人と関わる機会があります。現場ごとに人が違うこともあれば、他の業者とも話す機会があるため最低限の社交性は必要です。また顧客の要望を聞いても上手く思いを汲み取れなければ、希望通りに仕上げることは難しいでしょう。塗装仕事は結果がそのまま顧客満足度に繋がるので、こうした業務上のコミュニケーション能力も重要です。
（他サイト参考：塗装のプロが教える！腕の良い塗装職人の見極め方）
⑦下積みを耐えられる人
次は「下積みに耐えられる人」です。塗装工は下積み期間が長い傾向にあります。年功序列で給料が上がりやすいので、下積みが長いと給与面で不満に感じるかもしれません。ただ給料は現場によって異なり、工場勤務の場合でも変わってきます。また人間関係では体育会系の人がやや多めで、やや上下関係が厳しいところもあります。とはいえ仕事を覚えるのが早い人はどこに行っても重宝されるので、下積み時代は周りから知識を吸収することに集中した方が良さそうです。
⑧長時間拘束されても大丈夫な人
つづいて「長時間拘束されても大丈夫な人」です。前述の「塗装工として働くデメリット」でも挙げたように、残業がある場合は勤務時間は長くなります。長時間勤務や残業が嫌な人は就職する前に判断した方が良さそうです。建築では現場によりますが、自動車工場はシフト例をチェックして見極めるようにしてください。同じ塗装工でも自分の働き方がどちらに合っているか事前に検討してみましょう。そうすれば就職してから環境が合わないといったミスマッチを防げるはずです。
⑨人に感謝されるのが好きな人
最後に「人に感謝されるのが好きな人」です。あなたは仕事をする上でどんな時にやりがいを感じていますか？もし人から感謝される時にやりがいを感じるタイプであれば塗装工はおすすめです。前述の「塗装工として働くメリット」でも挙げたように、塗装工はお客様や依頼主から感謝されることもあるでしょう。自分の仕事が形になり、その先に喜んでくれる人がいるというのは働く上で良いモチベーションになると思います。
塗装工はきつく大変だがやりがいのある仕事
いかがだったでしょうか。今回は塗装工に向いている人の特徴を解説しました。塗装工の仕事内容やメリット、デメリットなども知っていただけたかと思います。塗装工は体力仕事であり大変な面もありますが、仕事の成果が目に見えて分かりやすい利点もありました。自分が働くときに何にやりがいを感じるのか、逆にどんなことで苦労するのか今一度考えてみてはいかがでしょうか。この記事が塗装工の仕事を選ぶ基準として参考になれば幸いです。
