外壁塗装会社の経営支援サービス-ソトエル

現状の塗装業界と課題は?今後の動向や生き残るポイントについても解説!

「塗装業界は今後どうなるの?」「生き残る塗装工になるにはどうしたらいい」「今までと同じやり方でいいのか」と気になっている方はいませんか?変化の多い時代には見通しが立てづらく心配ですよね。この記事では塗装業界の現状から今後の動向までしっかり解説します!現在の課題点や塗装工として生き残るにはどうするべきかも解説するので、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてみてください。

塗装業界の現状と課題

ここ数年、コロナウィルスの影響で景気が落ち込むなか塗装業界においては需要が安定していると言われています。そうは言っても実際どうなるのか、また今後はどうなるのか気になる方も多いと思います。ここでは「塗装業界の現状」と「塗装業界の課題」について説明します。

塗装業界の現状

現在、外壁塗装の市場は拡大しています。リフォームを希望する人が増えた結果、需要が高まったためです。株式会社矢野経済研究所の調査によると住宅リフォーム市場は2018年が6.2兆円だったのに比べ、2020年は6.5兆円に増加しました。今後はさらに増えると予測され、塗装業界にますます注目が集まっています。

コロナの影響の中需要は安定している

コロナウィルスで経営難に陥る会社もいるなか、塗装工の需要が高まったのはなぜでしょうか。これは外壁塗装が屋外での作業だったことが大きいです。屋内施設の多くは定期的に換気が必要ですが、外壁塗装はその必要がありません。その結果、コロナ禍でもあまり作業に影響しなかったのだと思います。また在宅勤務の人が増えた結果、外壁の劣化が気になった人も多いようです。外出が減った分、メンテナンスをする良い機会になったのではないでしょうか。

市場自体は拡大傾向

現在はリフォーム市場が拡大しています。この要因の一つは新築で建てた家が今リフォームの時期になっているからです。長く家に住むには定期的なメンテナンスが必要ですよね。特に外壁塗装は見た目の劣化を防ぐだけでなく、建物の防水性を保つためにも定期的な施工が大切です。こうした一定の需要に加えて、中古物件のリフォーム・リノベーションが増えたため市場が拡大傾向にあると考えられています。

大手企業の参入で競合が増えている

しかし塗装業界の市場が拡大する一方で大手企業の参入も増えています。外壁塗装は資格なしで開業できるためリフォーム関係やホームセンターなどの業種も参入しやすいです。大手の競合他社が増えることにより、外壁塗装を専門にしている会社が将来消える可能性もあります。今後は技術力だけでなく、大手に対抗できるようなマーケティング力も必要になるでしょう。

塗装業界の課題

現在の塗装業界にはどんな課題があるでしょうか。上記の段落で今後も塗装業に需要があることが分かりましたね。ここでは塗装業ではなく「塗装工」の課題を調べてみました。塗装業に従事する人たちが抱えている課題を紹介します。

職人の技術力低下

まず「職人の技術力低下」です。塗装工は繊細な技術が求められますが、今は低下している傾向にあるようです。なぜこのような事態に陥ってしまったのでしょうか。これは業務のマニュアル化で現場で学ぶ機会が減ったことが影響していると思われます。本来であれば10年以上も多数の現場を経験することで高い技術力を身につけ、素早く施工できるようになります。しかしマニュアルやインターネットで学ぶことが増えた結果、知識はあっても実践ができない人も増えてきました。それもそのはず塗装は塗料だけでなく、外壁の素材やその時の天気・気温などを考慮しながら顧客の希望に応えなければなりません。当然全てを網羅するマニュアルは存在しないため、現場経験を積んで職人の勘を鍛える必要があります。

人材不足問題

次に「人材不足問題」です。これは職人の技術力低下とも繋がっていますが、せっかくの技術力も人がいなければ継承できなくなるでしょう。人材不足は塗装業界でも特に大きな課題です。背景には若者の業界離れがあります。体力仕事でありながら給料が低く、労働時間の長さから敬遠されているようです。また事務仕事ではいまだにアナログ作業の会社も多くあります。効率が悪いと労働時間が伸び、無駄が多くなってしまいます。労働環境を改善、アップデートすることが人材不足の解消に繋がるでしょう。

塗装業界の今後の動向

では今後、塗装業界はどうなっていくのでしょうか。ここまでは塗装業界の現状と課題が見えてきましたね。今後の動向についても詳しく見ていきましょう。これから塗装業界で予想される変化や需要についても調べてみました。

リフォーム需要はなくならない

まず言えるのは、今後もリフォームの需要はなくならないでしょう。現在日本で問題になっていることに空き家の増加があります。少子高齢化で新築物件が減少している一方、空き家は増えているのです。だからといって放置しておく訳にもいきません。業者に取り壊しを依頼することもできますが、せっかくならリフォームして新しい住宅として売ることもできますよね。中古物件を購入する人も増えているため、リフォームの需要も大いに見込まれるでしょう。

インターネット集客が益々増えていく

次にインターネット集客はさらに増えていくと予想されています。リフォーム発注者の中心は主に50〜60代が多いです。現在はチラシのポスティングのような集客方法でも顧客に効果はありますが、今後はインターネットの集客が中心になりそうです。今現在30〜40代の人たちは日常や仕事でもネットを使っています。今後のメインターゲット層に合わせてインターネット経由で発信していかないと将来の集客は難しくなりそうです。

AIロボットやドローンが活躍する場面が増えていく

今後はAIロボットやドローンが活躍する場面が増えるかもしれません。すでに導入している企業もいくつかあります。具体的に得られる効果として作業効率が上がることや怪我の抑制にも期待されています。特に塗装工は高所で作業することも多く、怪我のリスクはつきものです。過去には作業中にビルから落下して亡くなった人もいました。安全面は常に気をつけていますが、ロボットやドローンを活用することで塗装工の安全にも繋がるでしょう。

SDGsによる環境への配慮

最近ではSDGsの取り組みも注目されています。SDGsは「持続可能な開発目標」を表す言葉であり、環境に関する項目があります。これにより現在は環境に配慮した塗料が求められているようです。たとえば溶剤系塗料は光化学スモッグの原因となるVOCが多く含まれていました。光化学スモッグが問題化されて以降、塗料を見直したところ、VOC含有量が少ない塗料を採用するようになりました。このように塗料のあり方も変化することから、環境に優しい塗料の開発・使用はますます重要になっていくでしょう。

塗装業界で生き残っていくポイント

塗装業界は今まで以上に変化していくと言われています。こうした変化に追いつくだけでなく、いち早く変化をキャッチして仕事に対応していかなければなりません。では具体的に塗装業界で生き残っていくにはどうしたらいいでしょうか?今回は生き残っていくポイントを5つ紹介します。

時代のトレンドの塗料を見逃さない

できるだけトレンドの塗料を見逃さないようにチェックしましょう。上記の環境に配慮した塗料が注目されたように、時代によってどの塗料が求められているかが変わります。最近だとコロナで抗ウイルス効果のある塗料が注目されました。顧客の需要を理解して、最適な塗装ができれば顧客の満足度も高くなるでしょう。

下請けから元請けになり利益を残す

次に下請けから元請けになることも大切です。下請けが中心の会社の場合、単価などの契約条件が決めにくく収益の低い仕事ばかりになってしまいます。利益率が低いだけでなく、ハードスケジュールなことも多いので会社の負担が大きいです。利益率を上げるにはやはり元請けの仕事を得ることが一番です。元請けになるために必要なことを次の段落から説明します。

地域一番店を目指す

まずは身近な顧客から集客をしてみましょう。目標は地域で一番の店になることです。地元の顧客から選ばれる塗装屋になることが生き残っていく鍵となります。「一番じゃなきゃダメ?」と思うかもしれませんが、二番以下の塗装屋では正直生き残るのは厳しいです。まずは地域一番店レベルの業績を目指しましょう。

地道な営業活動

では地域一番店になるにはどうしたらいいのでしょうか。残念ながら「明日から一番店になれる方法!」は存在しません。では何をするかというと「地道な営業活動で信頼関係を築く」ことが大切です。当たり前のことですが地道なアプローチを続けていくと、少しずつ周知されていきます。まずは名前を知ってもらい、信頼を得ることが重要です。

Googleビジネスプロフィールの運用

集客には「Googleビジネスプロフィールの運用」がおすすめです。これはプロフィールに電話番号やホームページ、営業時間などを設定すると、Googleマップでも同じ情報が表示されるようになります。つまりマップ検索した人が会社のプロフィールを見て、問い合わせしやすくなるのです。多くの人は近隣の場所で検索するので、地元顧客を効率良く集客したいなら、プロフィールの運用はぜひしてみてください。

自社の集客体制を整備する

次に集客体制を見直してみましょう。現在はどのように集客を行っていますか?コストの割に案件が獲得できなかったり、利益率が悪かったりする場合は集客方法を変えたほうがいいかもしれません。自社集客で効率良く仕事に繋げるにはどうしたらいいでしょうか。いくつか紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

ホームページの制作

ホームページの制作は重要です。むしろインターネットから情報を得る人が多い中、自社ホームページがないと集客は難しいでしょう。他の塗装屋に流れてしまうことがないよう、ホームページを充実させ情報を発信していく必要があります。たとえば料金や施工事例、実績などを分かりやすく写真付きで載せておくと顧客もイメージがしやすいです。ネット経由で来店予約もできれば、新規客の集客にも繋がります。より多くの方にアプローチできるため、ホームページ制作はおすすめです。

広告運用

また広告運用も一つの手です。たとえばユーザーの興味関心を元に広告が表示されるリスティング広告や、YahooやGoogleなどの検索エンジンが提供するディスプレイ広告があります。広告を上手く活用すれば認知度を上げるだけでなく、広告を見た人からの問い合わせにも繋がるでしょう。

SNS運用をする

SNS運用もメジャーな方法です。Instagram、YouTube、Facebook、Twitterあたりは有名ですよね。最近ではYouTubeで発信している塗装屋も増えてきました。内容は塗装の基礎を教える動画もあれば、お客様の声に応えたものなど様々です。視聴者は動画を通して、会社の実態を知ることができます。動画の内容によっては認知度が上がるだけでなく、会社への信頼感も得られるでしょう。こうしたSNSの取り組みが問い合わせに繋がるので集客にはおすすめです。

若手の雇用・職人の育成に注力する

大事なのは顧客の集客だけではありません。若者の雇用や職人の育成にも注力しましょう。いま人手不足で悩んでいる企業が多くありますよね。塗装工のような職人は経験を積んで、技術を習得していくので人材不足は大きな問題です。また体力的な面でも若いうちから始めた方が、より多くの現場を経験できます。若手の雇用・職人の育成が塗装業を発展させる上では欠かせません。

労働条件の見直し

まず「労働条件の見直し」を行いましょう。若手が集まらないというのは塗装工が選ばれないという意味です。その主な原因は労働環境が大きいのではないでしょうか。そもそも塗装工は体力が必要であり、高所の作業も含むリスクを伴う仕事です。その割に給料が特別高い訳でもなく、選ばれにくいという経緯があります。従業員の給料を上げるのに一番手っ取り早い方法は会社全体の利益を上げることです。上記に説明した集客や営業を工夫して、元請けの仕事を得られるようにしましょう。売上が伸びて、社員の給料も上がれば働きがいのある職場になります。そうすれば自ずと人手不足は解消されるはずです。

技術を若手に伝えていく

次は職人の育成です。塗装業は経験を積んだ職人が若手に教えることで技術が受け継がれていきました。技術だけでなく職人としての心構えを学び、成長していくのが一般的でした。これからは職人同士で学ぶ方法だけでなく、会社としての働きかけも重要です。社内で資格取得を促したり、ワークショップを開くなど学びやすい環境づくりを行っていきましょう。会社全体で職人の技術が向上すれば、売上アップにも繋がります。

塗装業界は今後も需要あり!

いかがだったでしょうか。今回は現在の塗装業界の実態から今後の動向まで詳しく解説しました。塗装業界全体で見るとリフォーム事業の増加からまだまだ需要が見込まれますね。しかしAIロボットや競合他社の参入など塗装業界には様々な変化が見られるようになりました。今後も生き残っていく塗装工になるには集客に力を入れたり、労働環境の改善に努めるといったことも大切です。変化は更なる発展と捉えて、記事で紹介したポイントにもぜひチャレンジしてみてください。