塗装屋で独立をする方は比較的多く、その理由は成功すれば雇われ職人のときよりも大幅な収入アップが見込めるからです。独立すれば収入だけでなく、会社員時代には得ることができなかったものもたくさん得ることができます。しかし、すべての人が独立をして成功しているわけではありません。当然、失敗をしてやめていく人もたくさんいるのが現状です。そこで、今回は塗装屋で独立をしたとき、失敗しない方法や儲かるポイントなどを徹底解説していきます。
塗装屋で独立をするときに注意しなければならないポイントや独立するタイミング、儲かるコツなど具体的にあげているので、ぜひ参考にしてみてください。
塗装屋の独立で失敗しない方法
塗装屋の独立で失敗する原因の多くは、事前にしっかりと準備をしていないことと計画をたてないことです。塗装屋に限らず、あたらしく事業をはじめるときは、きちんと計画をたて事前準備をしてから開業する手続きを進めていきましょう。そうすることで、失敗する確率をグンと下げることができます。
失敗しないために気を付けるべきポイントは下記です。
- 事業計画をきちんと作成する
- 独立初期の資金をある程度貯めてから独立する
- 元請け・下請け・発注元・顧客との関係性を大切にする
それぞれについて解説をします。
事業計画をきちんと作成する
塗装屋で独立をした方のなかには事業計画を作成していない方も多くいます。なぜなら、独立するという事を目標にしてしまっているからです。独立をするということは、ゴールではなくスタートです。独立をすることよりも独立をしてから、どのように売上を上げていくのか、どうやって軌道にのせるのかが重要なのです。そのために必要なのが事業計画書です。事業計画書とは、創業者の目標や夢を実現させるための具体的な行動を現す計画書のことです。この計画書を通して、企業の必要性を明確にし、進むべき方向性を明らかにします。また、銀行などの金融機関から融資を受けるときにも、事業計画書はとても重要です。
独立初期の資金をある程度貯めてから独立する
独立をするためには、たくさんのお金が必要です。自分だけの道具を持っていない方は、一式揃える必要があります。その他にも、社用車の用意や、塗料などを置いておくために倉庫を借りたり、場合によっては事務所を構える必要もあります。
また、取引先からたくさんお仕事を依頼されても、請求してから入金されるまで約2ヶ月ほどかかります。その間も、仕事をするたびに材料費やガソリン代、諸経費など諸々の支出が増えていきます。取引先からの入金があるまでは、開業資金として貯めた貯金からやり繰りしていくしかありません。
独立したばかりでは、社会的信用が低いためお金を借りることは難しくなります。なので、会社員時代にできるだけ多くの貯金をしておきましょう。
塗装屋で独立をするなら、開業資金は500万円以上が理想だと言われています。最低でも、300万円は用意できるようにしておきましょう。
元請け・下請け・発注元・顧客との関係性を大切にする
塗装屋で独立をするということは、自ら営業も行い、現場仕事もこなすということです。人脈が構築できていない状態で、営業を成功させることは難しいでしょう。人脈を広げておけば、繁忙期には自身の仕事を手伝ってもらうことができ、閑散期には仕事を分けてもらえるので、収入が安定しやすくなるというメリットがあります。
仕事を請け負うには、元請け・発注元・顧客との関係性が大切になります。独立をして失敗しないためにも、うまく人脈を広げ案件をもらえるように上手に立ち回りましょう。
塗装屋で独立する際に注意するべきポイント
塗装屋で独立をするときには失敗しないために、気をつけておくべきことがいくつかあります。独立に失敗しないためにもっとも大切なことは、信用です。信用がなければ事業を続けていくことはできません。塗装屋で独立をして成功するためには、いかに信用を築き上げ、仕事を獲得していくかが重要となります。以前勤務していた会社との関係や資金管理などで、不信感を抱かれることのないよう、何事もまじめに取り組みましょう。
注意すべきポイントは下記です。
- 元会社の親方との関係性を大切にする
- 確定申告を忘れない
- 資金管理を確実におこなう
それぞれについて解説をします。
元会社の親方との関係性を大切にする
独立をしたとき、以前勤務していた会社の親方の仕事は決してとらないようにしましょう。もし、親方と付き合いのある監督と親しくなっても、その方から仕事をふってもらうことはやめておきましょう。自分を育ててくれた親方が損をしてしまうことが無いよう、立ち振る舞いましょう。もし、親方と付き合いのある監督と親しくなったときは、そこから仕事をもらうのではなく、他の会社を紹介してもらうよう伝えましょう。
確定申告を忘れない
塗装屋で独立したら、必ず確定申告を行いましょう。確定申告を怠れば脱税行為となり、社会的信用に大きく影響してしまいます。確定申告をしていないことが取引先に知られてしまうと、信用を失い仕事を断られてしまう可能性もあります。また、最近は年金も未払いだと現場に入れてもらえない会社もあるので、確定申告は必ず行っておくようにしておきましょう。
資金管理を確実におこなう
独立をして失敗しないためには、資金管理をきっちりと行うことが大切です。会社員時代とは違い、多額のお金を管理することになります。お金は回すものなので、使わなければ入ってきませんが、浪費もよくありません。投資と浪費は違うので、しっかりと見極めることが大切です。投資として、やっておいた方がよいことは、人材育成と人脈を構築することです。従業員への気配りと、取引先への配慮はとても重要です。これをすることによって、信用度と信頼度がかわってきます。
独立するタイミングとは?
塗装屋として独立するには、失敗しないタイミングを見極めることが重要です。このタイミングが理解できていないと、独立してもうまく軌道に乗ることができず、事業が難しくなる恐れもあります。独立をして事業を成功させるためにも、タイミングを見計らいながら開業の準備を進めていきましょう。
一連の仕事ができるようになった時
現場での仕事がある程度できるようになり、どんな仕事が回ってきてもやっていけるという自信がついたときは、独立を考えてもよいタイミングでしょう。一般的に塗装業は、早い人で塗装屋の仕事をはじめてから約5年、多くは7~10年ほどで独立して一人親方として開業されることが多いようです。
さらに年収を上げていきたいと考えた時
年収を上げていきたいと考え始めたときも独立するには、失敗しにくい、よいタイミングと言えます。塗装屋で独立をすると、取引先と直接単価の交渉をすることができます。単価の交渉がうまくいけば、収入をあげることができます。年収を上げるために独立を考えているかたは、会社員時代に人脈を広げておき、営業力も身につけておきましょう。
結婚や出産など家庭のライフスタイルが変わった時
結婚や家族が増えるなどライフスタイルが変わるときは、独立を考えるタイミングです。しかし、この場合には注意しなければなりません。独立して収入を増やしたいと思っていても、いざ独立をしたとき失敗してしまう可能性もあるからです。
独立をすれば、必ずしも収入が増えるというわけではありません。こういった場合は、独立だけでなく転職や出世を目指してみるなど、他の選択肢も視野に入れてみましょう。
塗装屋の独立の前にしておくといい準備
塗装屋で独立をする前には、事前に準備しておかなければならないことがあります。準備を怠ったまま開業してしまうと、さまざまな支障をきたすことになり、うまく軌道に乗せることが難しくなります。
独立をしたときに失敗しないためにも、さまざまな危険要素を取り払いながら、しっかりと事前準備にとりかかりましょう。
人脈を広げておき独立後の仕事の受注につなげる
独立をする前には、人脈を広げておきましょう。独立をしたら、現場仕事だけでなく、営業も自分で行うことになります。何の人脈もないままだと、営業のハードルが高く仕事を取りづらかったり、手が回らなくなったときに助けてくれる人を探すことも難しくなります。
人脈を広げることは、独立をして失敗しないための外すことのできない条件です。独立をすることを決めたら、早めに人脈を広げておきましょう。
事業用のクレジットカードを作成しておく
独立を考えているのであれば、会社員時代に事業用のクレジットカードを作成しておきましょう。塗装屋として独立をしたばかりでは社会的信用が低く、クレジットカードの審査が通らない可能性があります。独立をすると、お金の出入りが激しくなります。クレジットカードもプライベートと事業用に分けておくことで帳簿もつけやすくなります。
独立初期の運転資金を貯金しておく
独立をするという事は、お金がたくさん必要になります。塗装屋の開業で失敗しないため、独立初期の運転資金を貯金しておきましょう。
道具を揃えたり、場合によっては倉庫や事務所も借りなければいけません。独立して装屋をはじめるときの運転資金は500万円以上が理想とされています。500万円は無理でも、せめて300万円は貯めておく必要があります。
儲かる塗装屋になるコツ!
塗装屋で独立し、失敗しないためには儲かるコツを抑えておきましょう。儲かるコツさえつかめれば、独立も怖くありません。塗装屋で独立をするのは、比較的ハードルが低いと言われていて、ある程度の資金と塗装業の知識と経験があれば開業することができます。しかし、すべての人が成功するとは限りません。塗装屋で失敗しないために、大事なコツを抑えて成功できるよう励みましょう。
【営業力】一般住宅の案件をメインに営業をし元請けの工事を増やす
塗装屋で独立し安定した収入を得るには、下請けの仕事ばかりではなく、一般住宅の案件をメインに元請けを増やしていきましょう。しかし、独立したばかりでいきなり元請けの仕事ばかりをとるのは難しいので、下請けの案件も利用しながら、うまく営業し元請けの仕事を増やせるようにしていきましょう。
元請けの仕事ばかりに固執しすぎず、生活をしていくため時には下請けの仕事を引き受けることも大切です。
【集客力】チラシやポスティングを活用し仕事の受注を増やす
儲かる塗装屋になるためには、とにかく仕事を増やすため集客をすることが大切です。まずは、チラシを作成しポスティングなどで集客を狙っていきましょう。最近は、スマホで簡単にチラシを作成することができます。コストを抑えることもでき、独立したばかりの塗装屋にはとてもおすすめな集客方法です。
チラシはお客様の目にとまりやすいというところがメリットで、ターゲットを絞るには新聞の折り込みチラシを活用するのも一つの手です。
【技術力】経験を積んだり資格を取得し信頼される塗装屋になる
儲かる塗装屋を目指すなら、技術力は外せません。経験を積み実績をつくったり、国家資格や民間資格を取得することで、信頼度が上がり仕事を獲得しやすくなります。
元請けの案件をこなしていき、施工実績が10県以上になれば施工事例集を作ってみましょう。10件もの事例があれば、さまざまな施工のアドバイスができるようになるでしょう。さらに、これだけの元請けを受注している過程で、営業力も身についているはずです。
独立して失敗しないポイントを抑えて儲かる塗装屋になろう!
いかがだったでしょうか。今回は、塗装屋の独立で失敗しない方法や儲かるポイントなどをご紹介しました。塗装屋として独立し、失敗しないためには儲かる軌道にうまく乗ることです。はじめたばかりでは、苦労することもあるかもしれませんが、元請けを増やし安定してくると年収1.000万円も狙えます。
独立をし、失敗しないためには節税も大きなポイントとなるので、確定申告・税金の仕組みなども勉強しておきましょう。