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塗装屋として独立する準備やメリットデメリット|失敗しないためには?

独立をするハードルが比較的低いと言われている塗装業は、一人親方として活躍している方も多くいます。しかし、独立をしても安定した収入を得るためには、事前にしっかりと準備をする必要があります。これから塗装業で独立を考えている方は、期待に胸を膨らませながらも「本当に成功できるのだろうか」と不安に思うこともあるかもしれません
今回は塗装屋として独立するための準備、メリット・デメリットなど失敗しないためのポイントなどを詳しく解説していきます。独立してから後悔しないためにも、しっかりと準備を進めていきましょう。

塗装業で独立するメリット

塗装屋で開業をして独立をすると、雇われているときには得ることのできなかったたくさんのメリットを得ることができます。では、具体的にどのようなメリットがあるのか、くわしく解説していきます。

年収アップが見込める

塗装屋で独立をすると、利益がそのまま自分の収入に繋がるので年収が1000万円を越えることもあり、これは大きなメリットと言えます。
会社で雇われながら塗装職人として働いていると、月給・日給どちらにせよある程度の上限ができてしまいます。ですが、独立をすると自分で売り上げた利益がそのまま入ってくるので収入に上限がなくなります。単価の大きい仕事を選んだり、会社を設立してビジネスを拡大するなど、方法次第では大幅な収入増も見込めます。
上手に集客することができ、さらに売上に繋げることができれば年収1000万円以上を狙うこともできます。

雇われているときより単価が高くなりやすい

会社に雇われながら塗装職人として働くよりも、一人親方の方が単価の高い仕事を受け持つことができます。雇われている職人は、基本的に会社が報酬を決めるので収入が横ばいになってしまう傾向があります。その点、独立をした一人親方は雇われ職人のように報酬をあらかじめ決められていてなかなか上がらないなんてことはありません。実績を積み、顧客満足度を上げていけば単価を上げることもできるので、収入アップが見込めます。
雇われ職人の頃には差し引かれていた利益なども、全て自分の報酬として得ることができるため、雇われているときよりも単価が高くなりやすいこともメリットの1つです。

単価の交渉を直接できる

独立をした一人親方は、元請けと単価の交渉を直接することができます。単価の交渉が成功すれば、収入アップにも繋がります。元請けとの交渉がうまくいくように、普段から自身の能力や技術を鍛えて磨きをかけておきましょう。自分が優秀な人材だと認知してもらうことができれば、それに見合った単価が期待できます。
また、交渉のテクニックを身につけることも大事です。ただ単に頼み込めば良いというわけではありません。自分の優れている点をとことん売り込み、アピールするように心がけましょう。

ライフスタイルに合わせて自分のペースで仕事ができる

単に塗装業と言っても経営のやり方は、経営者によってそれぞれ違います。独立をして一人親方になれば、ライフスタイルや自身の性格に合わせて自由に経営スタイルを決めることができるというメリットもあります。
今の上司や社長の経営スタイルや仕事に対する考えなど、少し自分とは合わないと思ったら独立を視野に入れるのも一案です。お客様からの信頼を得て独立でき、単価を上げることができれば仕事を選んで取り組むことができます。

仕事に関連する出費を経費にでき節税につながる

仕事に関連する様々な出費を経費にできるのも独立するメリットです。ルールを守りきちんと経費の申請をすれば、節税につながるでしょう。経費にできるものは幅広く、例えば下記のようなものがあります。

  • 旅費交通費
  • 通信費
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費
  • 消耗品費
  • 外注工賃
  • 地代家賃
  • 雑費
  • 損害保険料
  • 福利厚生費
  • 仕入れ

しかし、売上の大半を経費が占めるなど、過度な経費の申請は税務署から入念に調べられる可能性もあります。通常、塗装業で独立した場合の経費は売上の約30%~50%とされています。なので、その範囲内に収めるのが堅実です。

塗装業で独立するデメリット

塗装業で独立することは良いことばかりではありません。単価を上げやすく自身の経営スタイルで働くことができる一方で、あらゆるデメリットもあります。さまざまなデメリットも考慮しつつ、塗装業で独立をしていけるのか考えましょう。
塗装業で独立したときのさまざまなデメリットについて、くわしく解説していきます。

病気や怪我の時に収入が無くなるリスク

独立をして一人親方になると、有給休暇や休業に対する補償などがないため、仕事を休んでしまうとその分収入も減ってしまうというデメリットがあります。当然、健康管理のためにも休暇は必要ですが、病気や怪我のせいで長い間仕事を休んでしまった場合、収入がなくなってしまうデメリットにつながります。塗装業で独立をする場合は、健康管理に気をつけ病気や怪我など十分に注意が必要です。

案件がとれなくて収入が不安定になるリスク

毎月決まったお給料がもらえる会社員とは違い、独立をして一人親方になると収入が不安定になります。最も忙しい時期には自分が働きたいだけ仕事を受けることができますが、暇な時期には仕事をしたくてもできないといった状況が続くこともあります。経済の情勢や市場などに左右されることもあり、突然仕事がなくなってしまうなんてこともあるでしょう。
収入が不安定になってしまうことも想定し、普段から備えておくことが大切です。貯蓄することを常に気に留めておき、十分な資産を準備しておきましょう。
また、あらたな取引先を開拓したり、普段から求人募集に目を配るなど、仕事がなくなることのないよう努力することも大切です。

大手企業の大規模案件の直接取引が難しくなる

大手企業の大規模な案件への直接取引が難しくなるのも、塗装屋として独立するデメリットです。基本的には、大手企業から案件を受け持った企業が間に入ります。なので、大規模な案件が直接取れない、もしくは儲けが引かれて安い単価で仕事をしなければいけない可能性があります。
取引ができるかどうかは企業によります。独立をすると絶対に大規模案件が取れなくなるということではありません。しかし、独立をした一人親方が大手企業と直接取引できる可能性は低いということを覚えておきましょう。

塗装屋として独立するために必要な準備とは

塗装屋として独立するためには、雇われ職人のときには必要ではなかったあらゆることをしなければなりません。具体的にどんなことが必要なのか、順番にくわしく解説していきます。

運転資金を準備しておく

塗装業は開業届を提出するだけで独立することができます。しかし、仕事に必要な道具や車の準備、チラシを作ったりホームページを開設して集客をするために、準備をする時間や運転資金が必要になってきます。
運転資金を準備するには、自分で現金を用意する方法と資金提供をしてもらう方法があります。自分で現金を用意するには、給料からコツコツと積み立てるのに時間がかかってしまうので、独立を決めたらすぐに貯蓄することを心がけましょう。個人事業主でも借入しやすい、日本政策金融公庫の創業融資などを利用する手もあります。審査を通過するにはきちんとした事業計画をたてる必要がありますが、安定した収入を望むのであればいずれにせよ必要です。
独立したときに必要になる資金をシミュレーションし、運転資金が足りなくなってしまうなんてことにならないように、しっかりと計画を立てましょう。

独立後に自分で使える作業道具や車

独立したときに自分で使える作業道具や車がない場合は、新たに用意する必要があります。現場で使用するような作業道具などの他にも、プリンタや契約書など経営面、事務作業で必要なものもたくさんあります。また、現場で使うコンプレッサーや足場などレンタルしなければいけないものもあり、独立したばかりでは契約させてもらえないなんてこともあります。独立をしたときに困らないよう、今の会社とも良い関係を保ちながら人脈を築いておくことも必要です。

仕事の単価を上げていくための技術力の向上

塗装業で開業して独立をするのに、とらなければいけない資格はありません。ですが、もし余裕があれば取得しておいてもよいでしょう。国家資格の一級・二級塗装技能士や、民間資格の外壁塗装診断士などの資格があると、塗装屋としての信頼感が生まれアピールしやすくなります。他の塗装屋と比べられても仕事を依頼されやすくなるので、お金と時間に余裕があれば取得しておくことをおすすめします。

仕事を受注や材料の発注につながる人脈づくり

現場に必要な道具を揃え、社用車も用意し独立の準備を整えていたとしても、お客様がこなければ、材料がなければ仕事はできません。開業と同時にうまく軌道に乗せられるよう、独立前に集客体制の構築や材料の発注元の確保もしておきましょう。会社員時代から人脈を広げ、集客体制の構築や材料の発注元を確保しておくことで開業したときに軌道に乗せやすくなります。

塗装屋で独立して失敗しないための大事なポイント

塗装屋での独立は比較的ハードルが低く、ある程度の資金と経験があれば開業できますが、すべての人が成功するとは限りません。塗装屋で独立をして失敗しないために、大事なポイントをしっかりと押さえて成功に導いていきましょう。

塗料販売業者の独立支援を活用する

塗装屋を独立したばかりの方や、これから塗装屋で開業して独立を考えている方たちのために、塗装業専門の独立支援サービスがあります。機械のレンタルや営業、ホームページ・名刺の作成から材料の一時保管まであらゆるお手伝いをしてくれる便利なサービスです。開業したけれどなかなか仕事が決まらなかったり独立したいけれど何から始めたらよいのかわからない等お困りの方は独立支援してもらうのも一つの手です。

資格を取得するなど技術力の向上に努め単価をアップする

独立して収入アップを目指すなら、高単価の仕事をたくさん引き受けることが大切です。安価の仕事ばかりを請け負って労働時間を増やしていては効率が悪く、独立した意味がありません。ですが、独立したばかりでいきなり高単価な仕事を受注することも難しいため、実績を上げる勉強期間として、後々つなげていけそうな単価の安い仕事を受注していくことが重要です。資格を取得するなど、技術力の向上に努めることで強みをつくることができ、それを売り込んでいくことで単価アップにつながっていくでしょう。

営業力を上げる

独立をしたら仕事を獲得するのにとても重要になってくるのが営業です。独立をしようと決めたら早い段階から営業力を磨いておきましょう。資格もあり技術力も申し分ない職人であっても、愛想が悪かったりコミュニケーションがうまくとれていなかったりすると、仕事を獲得することも難しくなります。営業力が高く、お客様の要望にうまく寄り添うことができれば、顧客満足度が上がり継続して仕事を依頼してもらいやすくなります。

集客の施策を増やす

塗装屋で開業をして独立すると、以前勤めていたところからの紹介などで仕事を獲得できることも少なくありません。ですが、それだけでは収入を安定させることは難しいでしょう。ホームページを作成し、自分の強みをアピールしてみたり、検索連動型広告などをつかって集客をすることで、あらたな仕事を獲得することが見込めます。

おしゃれなチラシを作り集客する

まずは、チラシを作って集客を狙ってみましょう。スマホがあれば簡単におしゃれなチラシをつくることができ、コストも抑えられるので特に独立したばかりの集客方法としておすすめです。チラシであればお客様の目にとまりやすく、集客したい地域を選ぶこともできます。ターゲットによっては新聞の折り込みチラシを利用するのも狙い目です。

ホームページを制作し集客する

ホームページを作成しアピールすれば、あらゆるターゲットの顧客を狙うことができ、集客率もグンと上がります。塗装屋を探すとき、スマホで検索をするお客様が多いので、ホームページを使って集客する方法はとてもおすすめです。一方で、ホームページを運用していくためには専門的な知識が必要であったり、コストがかかってしまうというデメリットもあるので、コストパフォーマンスは良いのかなど計算しておく必要があります。

SNSを運用する

最近は、TwitterやInstagramなどSNSを利用する人が多く、チラシ作りやホームページとは違い、無料で利用することができるので集客をするのにもおすすめです。SNSは、拡散力が高いもののターゲットを絞ることが難しいため、特定の地域や年齢層に向けた集客には不向きです。しかし、ホームページと紐づけることによってSNSにおけるデメリットを解消することも可能です。SNSをうまく利用すれば、独立したばかりでもたくさんのお客様を集客することもできるでしょう。

しっかり準備して塗装屋として独立し年収アップを目指そう!

塗装屋で開業をして独立をするのは比較的ハードルが低く、軌道に乗れば年収1.000万円も目指すことのできる、とても魅力のある業種です。しかし、ただ独立をするだけでたくさんの収入が得られるわけではなく、しっかりとした準備と経営プランを立てることが重要です。今の会社と仕事に対する考えが違う、もっとたくさんの収入を得たいなど独立を考えている方は、早めに計画を立てておくとよいでしょう。
塗装屋で独立するには、資金集めや営業スタイルはどうするのかなど、自分に合った経営プランを立てることが大切です。独立をして開業するとき、個人にするのか法人にするのか、売上の見込みや事業拡大など今後の見通しによっても違ってきます。独立をしてうまく軌道に乗るように、事前準備をきちんと進めていきましょう。