塗装屋として働く塗装工の平均年収は、367万円と一般職種の平均年収より少し低い水準となっています。また、塗装屋といっても建築、鈑金、自動車などにも分類されてもいますし、給料の金額も異なっています。加えて、年齢、地域によっても金額が違うことも事実です。ここでは、塗装屋の年収の比較と共に、年収を上げるにはどのようなことに心がければいいのかについても詳しく述べていきます。
塗装屋の平均年収は?
塗装屋といってもいくつかに分類されています。
それは、建築、鈑金、自動車などがあげられます。給料についても同様に業種別により異なることも特徴になります。加えて、年齢、地域によってもそうした違いがみられます。
ここでは、それらについて詳しく述べていきます。
塗装屋の業種別の給料
塗装工の業種別の平均年収は、以下の通りになります。
- 建築会社 310万円
- リフォーム会社 300万円
- 板金業者 320万円
- 塗装屋 330万円
この様な違いがみられます。それに、給料は月給制より日当制が多いのが特徴としてあげられます。ですが、板金関連、自動車の塗装工などは月給制が多い傾向にあります。
次に、年齢によって給料が異なっているということについて述べていきます。
塗装屋の職制別の給料
塗装工としての平均年収は367万円と一般職種の平均年収よりやや低い金額になっています。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、金属・建築塗装工に関する賃金として公開されているのは、41.5歳で、平均年収433万円、時給1,155円、月給31.6万円、賞与64万円というデータが公開されています。
塗装工として、見習いという期間もあり、その時の年収は200万円〜240万円とされています。年収も年齢によって異なるということがあげられます。平均年収は、
- 20代・・・358.5万円
- 30代・・・470万円
- 40代・・・517.5万円
- 50代・・・520万円
となっています。つまり、年齢によって技術や実績が伴うので、金額が異なってくるのです。
次に、地域による違いについて述べていきます。
塗装屋の地域別の給料
地域によっても年収が異なってきます。平均年収として地域別にあげると以下のようになります。
- 関東 394万円
- 東海 373万円
- 関西 370万円
- 中国 356万円
- 九州・沖縄 355万円
中でも最も水準が高いのが、東京都の439万円、最も低いのが、秋田県の300万円です。およそ139万円の差がありますね。その地域に仕事の需要があるのかということが年収に反映されます。
次に、塗装屋として給料をあげるには、どうすればいいのかについて述べていきます。
塗装屋で給料を上げるコツ
塗装屋として給料を上げるには、以下の事を心がけていくことが大切になります。
スキルを磨く・資格を取得する
転職する
独立する
この3つについて詳しく述べていきます。
スキルを磨く・資格を取得する
スキルを磨くことや資格を取得すると技術や知識が身に付くだけでなく、お客様からの信頼もあがります。その結果、仕事の単価をあげることができたり依頼数を増やすことができます。
給料が高い会社に転職する
塗装屋として実績を積み、単価の高い会社に転職することも手段としてあげられます。
会社によって特性がみられるので、より単価が高く、人材育成に積極的な会社に転職することも給料を上げることにもつながります。
塗装屋の一人親方として独立する
会社では、業績によって給料が左右されるので、塗装屋として独立するのも手段になります。
ある程度の技術を身につけ、経験を積んで一人親方として独立することを意識していきましょう。そうすることで、自身で仕事を受注し給料を上げるということにもつながるのです。
次に、塗装屋として独立してから給料を上げる手立てについて詳しく述べていきます。
塗装屋で独立してから給料を上げる方法
塗装屋で独立して給料を上げるには、意識しなければならないことがいくつかあります。
- 営業力
- 集客力
- 技術力
次に、この3つについて詳しく述べていきます。
営業力を上げて仕事を獲得する
塗装屋として独立する上で、営業力を身につけることが重要になります。
- コミュニケーション力を大切にする
- 行動力がある
次に、この2つについて詳しく述べていきます。
コミュニケーション力
塗装屋で独立して、仕事をもらう上でコミュニケーション能力は重要なポイントにもなります。
自分で営業しなくてはならないので、顧客との良好なコミュニケーション能力は大切になります。顧客への交渉、内容の説明なども仕事になるということです。また、下請けに仕事を依頼する際に、作業内容を伝えたり、仕事の管理をする必要があるので、いかにしてコミュニケーションをとるかということが重要になります。
行動力
同業者との協力関係を築き、行動力を意識していくことが重要になります。
同業者の方と交流を深め、多少難しくても協力体制を整えて、いつでも動けることを意識していきましょう。そうすることで、情報や仕事を獲得するチャンスも巡ってくるということにもつながるからです。また、難しい現場でも仕事がを完了することができれば、信用にも繋がります。そうすれば、安定した収入や単価の高い仕事の獲得にもなります。行動を起こし数々の案件を経験することで、評価や信頼にもつながるのです。それが給料を上げることにもつながることも意識してみましょう。
集客力を上げて顧客を獲得する
集客力を上げることが給料を上げることにもつながるということがあげられます。ここでは、集客力を上げるために必要なことを上げていきます。
- ホームページを作る
- Googleビジネスプロフィールを利用する
- リスティング広告を活用する
- SNSを活用する
では、この4つについて詳しく述べていきます。
ホームページ制作
ホームページを立ち上げることも重要になります。
ホームページは、顧客が仕事を依頼する際に、その企業の情報がはっきりと目にすることができるということがあげられます。加えて、相談、見積もりなど気軽に相談できるのも特徴になります。作業内容、料金、完成例、実績など多くの情報を発信する事にもなるので、それが顧客の信頼する要因にもつながるということがあげられます。それが仕事を依頼する要因にもなります。
Googleビジネスプロフィール
Googleプロフィールを活用していくということが重要になります。
Googleが、企業に向けて無料で提供しているツールのことです。そこに、企業の情報や紹介文を掲載しておくことで、検索した際に表示されるという特徴があります。加えて、Googleマップとも連動しているために検索する側が、その企業の場所、紹介文、口コミ、ホームページなどをまとめて閲覧できるということがあげられます。それに、登録することで閲覧される率も高くなり、集客も期待できるようになります。
リスティング広告運用
リスティング広告を運用することを意識していきましょう。
リスティング広告とは、利用者が入れたキーワードを元に検索結果に連動した広告が表示される機能になります。Yahoo!やGoogleなど検索すると表示される広告で、1クリックごとに料金が発生するシステムということが特徴としてあげられます。つまり、検索結果の目立つ場所に表示されるために、高い効果が得られるのです。近年は、外壁塗装業界では多額の広告費をかけられる大手のホームセンター、家電量販店などが参入しています。そこで、そうした広告を活用することで高い集客力を獲得できるということが可能になります。ただ、地域を絞った集客はできますが、競合他社も多いので広告単価が上がるので注意は必要になります。
SNS運用
SNSを上手く活用するということも重要になります。
SNSを活用して集客を増やしていくケースもあります。Instagram、Facebook、Twitter、YouTubeなどの特性を活かして活用することで集客にもつながります。では、これらの特性について詳しく述べていきます。
- Instagram
施工事例、現場の写真などをあげることで、顧客の信頼度にもつなげることもできます。現場の写真は、興味や関心を引くことも可能になります。 - Facebook
実名登録が原則なので、信用度が高いのもあげられます。ホームページの役割も果たすことにもなります。加えて、拡散力もあり、口コミで拡散する機能も備えています。 - Twitter
拡散性が高いのが特徴になります。リアルタイムでの情報配信が可能なため、急な変更などの情報発信ができるということが強みになります。ハッシュタグなどを上手く活用して情報拡散を意識していきましょう。 - YouTube
サービス内容、紹介など企業の魅力を動画として配信することが可能になります。動画にすることで、より分かり易く相手に伝えることが強みになります。また、動画の再生回数が増えれば宣伝効果にもなり、集客にもつながるということがあげられます。
技術力を上げて信頼を獲得する
塗装屋として給料を上げることは、技術力を高めていくことが、信頼にもつながるということを意識していきましょう。
ここで、ポイントとしてあげられるのは以下の通りになります。
- 資格を取得する
- 知識を増やす
次に、この2つについて詳しく述べていきます。
資格の取得
塗装屋としてこれらの資格を持つことが強みになります。
塗装技能士
1級は7年、2級は2年などの実務経験が必要になります。
外装劣化診断士
住宅の屋根、外壁などの劣化状況、リスクの見極めができるようになります。それができることで、塗り替えの時期の目安、補修工事、メンテナンスの部分の計画も立てることも可能になります。
資格を取得していなくても、腕の良い職人さんはいます。ですが、第三者の目線としての判断基準にもつながるということがあげられます。資格を持つことが信頼にも繋がるということにもなります。ですから、資格を持つことを心がけていきましょう。
配色や色彩など塗装に関する知識の取得
塗装屋としての仕事が、自身の作品と様々な人に見てもらえるのが、最大の魅力になります。顧客の希望に合わせた色をいかに実現させていくかが大切になります。塗装する物の材質や塗料に対する知識を深めておくことが重要ということがあげられます。その知識を高めることで、色彩や配色のセンス、建物に関する知識を増やすことにもつながるからです。そうすれば、仕事の幅も広げることにもなります。
塗装屋の給料は業種や地域によっても違う!給料を上げるには独立も検討しよう!
塗装屋の給料は、建築、鈑金、自動車など業種によっても異なります。また、地域によっても仕事の案件が多い地域と少ない地域があり、給料の差があります。しかし、給料を上げる手立てが無い訳ではありません。技術や実績を積み、会社に交渉、他の企業に転職することで、給料を上げることにもなります。また、技術を磨き、資格を取得するなどして、独立するのも視野に入れていきましょう。技術、実績を積み重ねて自身を磨くことで、自身の価値を高める行動を続けることを心がけていきましょう。転職する、または、独立するなど自身にとって一番良い道を選択することを意識していきましょう。