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塗装の下請けの単価を上げる3つの戦略!元請けになる方法も解説

塗装業界においては、「下請け」が一般的です。そのため、主に他社からの下請けで経営を回している方もいるでしょう。しかし、下請けは元請けよりも利益を出しづらいというデメリットもあります。
塗装業者の中には
「下請けばかりでなかなか利益が上がらない」
「下請けの単価を上げたい」
「元請けになりたい」
といった悩みを抱えている方もいるでしょう。今回はそんな塗装業者の方のために、下請けの単価を上げる3つの戦略と元請けになる方法を徹底的に解説していきます。

塗装の下請けとは

そもそも塗装業界における下請けとは、どんなことを指すのでしょうか。下請けでは工務店や大手ハウスメーカーから仕事を依頼された施工会社のことを指します。塗装工事には外壁塗装や屋根塗装といった塗装専門会社とリフォーム会社が関わっていることが多くあります。リフォーム会社には大手ハウスメーカーや工務店が当てはまり、このリフォーム会社が塗装専門業者といった下請けに施工を任せていることもあるのです。

塗装工事の単価の目安

次に塗装工事の単価の目安について確認していきましょう。単価が高くなればなるほど塗装会社にとっては利益が出ます。しかし、相見積りなどになった場合、見積もりで他社よりも高くなってしまうため案件を引き受けられないといったデメリットもあります。単価の相場を正しく把握しておきましょう。ここでは外壁塗装の単価と屋根塗装の単価、塗料ごとの単価を紹介していきます。

外壁塗装の単価

外壁塗装の単価は二階建ての戸建て住宅の場合60万円から120万円ほどになります。この費用の中には足場の設置代や養生代シーリングの打ち替え台下地補修代なども含まれます。

屋根塗装の単価

屋根塗装の単価は二階建ての戸建て住宅の場合35万円から80万円ほどになります。こちらも、外壁塗装の単価と同様、足場の設置代や養生代、ケレン費用など屋根塗装の全ての工程に関わる費用が含まれています。

塗料ごとの単価

次に塗料ごとの単価を見ていきましょう。塗装には様々なメーカーの塗料が使われます。それぞれの塗料によって機能性や耐久性などが異なり、単価も大きく変わってきます。ここでは大きく5つの塗料とその単価を紹介します。

  • アクリル塗料・・・1,000〜1,500円/m2
  • ウレタン塗料・・・1,600〜2,200円/m2
  • シリコン塗料・・・2,200〜3,500円/m2
  • フッ塗料・・・3,200〜4,700円/m2
  • 無機塗料・・・4,300〜5,400円/m2

機能性や耐久性が高ければ高いほど単価も高くなる傾向があります。参考にしてみてください。

現在技術力が高い塗装工職人が不足している!

現在、技術力が高い塗装職人が不足している結果、下請け工事が儲かるということもあるようです。一昔前までは、塗装工事の需要が不足していたため、下請けの価格決定権は元請けの企業にありました。そのため、どうしても下請け企業のほうが立場が弱くなりがちで利益を出しづらい構造になっていました。しかしながら、現在は建築業界全体において、高齢化が進んでおり若い職人の数も減っています。そして塗装業においても職人不足になりつつあります。そのため職人を有している塗装会社が元請会社よりも大きな力を持つようになってきました。結果として、価格決定権を下請け会社が持つことも可能になっています。質の高い施工出来る職人を多く有している塗装会社であれば、元請け会社にとっては理想的な存在です。価格決定権がある立場であれば、下請けでも十分儲かる見込みがあるでしょう。

塗装工の下請けが単価を上げる3つの戦略

次に塗装工の下請け単価を上げる3つの戦略について紹介していきます。3つの戦略とは、

  • 自社の強みを明確にすること
  • 既存の取引先への価格交渉をすること
  • 新規の取引先を開拓すること

です。それぞれについて以下詳しく紹介していきます。

①自社の強みを明確にする

まず一つ目は自社の強みを明確にすることです。ただ単に単価を上げてくれと言っても元請けは応じてくれないでしょう。自社の強みを打ち出すことで、他の会社よりも魅力的であることを伝えることが大切です。自社の強みを明確にするには以下の2つの視点から考えるといいでしょう。

塗装職人の技術力

一つ目は塗装職人の技術力の面です。塗装職人の腕は施工の質に直接関わります。塗装職人の技術力が高く、施工のクオリティも高い会社であればその魅力を十分に元請けに伝え、価格交渉ができる可能性もあります。

塗装に関するノウハウ

二つ目が塗装に関するノウハウです。塗装専門会社にとっては塗装の技術だけでなく、塗装に関する専門知識も持っていることが非常に重要になります。塗装に関する専門の資格があれば、それも強みとして打ち出すことができます。プロの塗装業者であることを元請にアピールしましょう。

②既存の取引先へ価格交渉をする

次に、価格以外の面で元請けから仕事を受けているのであれば、その要素を分析し、価格交渉する余地もあります。例えば施工スピードが速く丁寧な工事が可能であれば、その要素を前面に打ち出して交渉の材料にすることができます。また単価を上げてほしい理由を説明することも大切です。例えば材料費の高騰が理由で単価を上げてほしいといったこともあるでしょう。その場合、具体的に材料費がどのぐらい上がっているのか、そしてどのぐらい単価を上げて欲しいのかといったことまで伝えて交渉するといいでしょう。

③新規の取引先を開拓する

最後に新規の取引先を開拓するという方法もあります。既存の取引先ではすでに単価が決まっており、単価を上げる価格交渉が難しい場合もあります。そういった場合には、新規の取引先を開拓することも有効になります。他社にはない強みに魅力を感じてもらえ、既存の取引から乗り換えたいと思ってもらえれば高い価格での取引も可能になるでしょう。

下請けから元請けになる方法

下請けではなく、元請けになって案件をどんどん受注したいと考えている業者の方もいるでしょう。下請けから元請けになる方法は大きく3つあります。それは

  • 営業をして顧客を獲得する
  • 集客の仕組みを構築する
  • 技術力を向上させ信頼度を高める

です。 それぞれについて以下、詳しく説明していきます。

営業をして顧客を獲得する

まず、元請けになるためには営業を行い、顧客を獲得していくことが重要です。顧客を獲得できなければ案件を受注することもできません。では、どのように営業を行えばいいのでしょうか。営業の方法を二つ紹介します。

直接営業をする

一つ目は直接営業をすることです。例えば会社近くの住宅を訪問し、訪問営業を行うことも良いでしょう。その他に施工現場の近くで挨拶回りを行って営業を行うこともできます。この場合、顔を見てもらえるだけでなく、工事の質や工事の様子なども見てもらえるので、お客様からの安心感を持ってもらいやすくなります。

チラシ・ポスティング営業

次にチラシやポスティングによって営業を行う方法もあります。チラシやポスティングは既に塗装業界では実践している業者が多いでしょう。そのため手軽に行うことができます。配布する地域を絞ることができるので周辺地域で認知度を高めるのにとても効果的です。またチラシを作成する際は情報をわかりやすくかつ印象的に伝えられるようデザイン性や記載に工夫が必要です。ホームページやQRコードなどもチラシに載せ、お問い合わせに誘導できるようにしましょう。

集客の仕組みを構築する

上記で説明した営業方法は、人件費や時間がかかります。そのため、自動で仕事の依頼が来るような仕組みづくりを行うことも重要になります。集客の仕組みをコーチする構築することができれば営業に時間をかけなくても案件が受注できるようになります。以下おすすめの集客方法を二つ紹介します。

Webサイト集客

自社のWebサイトを作り、集客を行う方法です。今や多くの顧客がインターネット上で情報を収集しているので、Webサイトを使って集客することは必須です。お客様にとって見やすいWebサイトを制作することで、お問い合わせ数を増やしていくことができます。またWebサイトはインターネット上で自由に情報を発信できるだけでなく、SEO対策などを行うことで長期的な集客効果を見込めます。ブログを発信する際にはSEO対策を意識し、特定のキーワードで検索した際に検索結果の上位に表示されるようにしましょう。

SNS運用をする

InstagramやTwitter FacebookといったSNSを運用することも効果的です。SNSは無料で使えるものも多く、拡散性が高いので幅広い層にアプローチすることができます。動画や画像を手軽に投稿することができるので、施工事例や社内の雰囲気などを伝えやすいといった特徴もあります。うまくWebサイトのURLなどを埋め込むことで、お問い合わせ導線をつくることも可能です。継続的に情報を発信することで集客効果を高めていきましょう。

技術力を向上させ信頼度を高める

元請けになるには技術力を向上させ、信頼度を高めることが重要となります。では、そのような技術力はどのように向上させればいいのでしょうか。ここでは2つ紹介します。

資格を取得する

一つ目が資格を取得することです。塗装に関する資格を取得することで、プロの塗装業者として認知してもらえるようにしましょう。
塗装関連の資格には一級塗装技能士や外壁診断士、カラーコーディネーター、外壁劣化診断といったものがあります。このような資格はお客様からの信頼を獲得するだけでなく、塗装業者にとって必要な知識を補ってくれるものにもなります。これらの資格を取得し、営業面でも活用していきましょう。

後輩職人の育成

後輩職人を育成していくことも重要です。塗装業界では塗装職人が不足しているという問題があります。技術力不足や職人不足を解消するためにも継続的に後輩職人を育成していくことが重要となります。技術力の高い職人を育て、元請けとして案件を取れるようにしましょう。

自社の強みを分析して単価を上げていこう!

いかがだったでしょうか。今回は塗装の下請けの単価を上げる戦略と元請けになる方法を紹介しました。下請けの単価を上げる場合でも元請けになる場合でも、自社の強みを分析し、他社とどう差別化していくのかが重要になります。また元請けになる場合には営業面や集客面でもさまざまな施策を行い案件を獲得していくことが大切です。単価を上げる、もしくは元請けになることで売上アップを目指していきましょう。