外壁塗装を営んでいる方にとって「集客」は非常に悩ましい問題ではないでしょうか。
経済産業省の統計(H28年経済国勢調査参考)によると、全国の塗装業者数は16,000以上にのぼります。その中で顧客を獲得していかなければいけないのだから、外壁塗装業者にとって「集客」は非常に難題でしょう。
集客の問題を解決すべく、外壁塗装のポータルサイト活用を検討している方も多いはず。
本記事では外壁塗装ポータルサイトの活用を検討している方が抱える悩みを解決すべく、ポータルサイトの説明から、メリット・デメリットやこちらで選んだ5社の特徴を紹介します。
「ポータルサイトって何がいいの?」
「使う際の注意点は?」
「自社に合うポータルサイトは?」
と少しでもお悩みの方は是非参考にして下さい。
ポータルサイトとは?
外壁塗装のポータルサイトとは、外壁塗装を検討しているユーザーが自身の住む地域で依頼できる塗装業者を探す手助けをするサイトです。ユーザーがポータルサイトを利用する目的は、自分の予算や要望に合った外壁塗装業者を簡単に探すことにあります。
ユーザーがポータルサイトを使う一連の流れを簡単に紹介します。
- ユーザーがお住まいの地域などの情報をサイト内に入力すると、該当地域にある登録業者に見積り依頼が届く
- 登録業者はサイト経由の依頼を元に、該当箇所の見積りを作成しポータルサイト経由で依頼者に提出
- 届いた見積りを元に依頼者は最終的に依頼する外壁塗装業者を決定
という流れです。
複数業者の見積りを一括で取得できるサイト
ポータルサイトを使うポイントとしては「複数業者の見積りを一括で取得できる」事にあります。
ユーザーはポータルサイトを使う事によって、自身で地域の業者を調べて電話し、1社ずつ見積りを取得するという手間を省く事ができます。サイト一つに必要な情報を入れるだけで、地域で登録されている複数の外壁塗装業者から見積りを取得する事が出来るのです。
ポータルサイトによっては、1つのサイトでリフォーム業者と外壁塗装業者など別業種を検索出来ることもユーザーにとっては嬉しいポイントでしょう。
外壁塗装のポータルサイトを利用するメリット
ユーザーだけでなく、外壁塗装業者がポータルサイトを利用する(登録する)メリットもあります。
- 見込み客の獲得につながる
- 集客の知識が必要なく登録するだけでできる
という2点です。
見込み客の獲得につながる
外壁塗装業者がポータルサイトを利用するメリットの1つは「見込み客の獲得」につながる事です。
ポータルサイトは外壁塗装を検討している人が見積りを取得する為に利用します。そのため、登録している外壁業者は「近い将来自社のサービスを利用する可能性がある人」いわゆる「見込み客」を知ることができ、契約確率の高い営業をする事が可能になります。
ポータルサイトに登録していないと、ユーザーから直接電話が来るのを待つか、手当たり次第にこちらから営業をする必要があるので、人員も限られている中ではとても非効率です。ポータルサイトに登録すると、見込み客の獲得に繋がり、効率的な営業を可能にするというメリットがあります。
集客の知識が必要なく登録するだけでできる
2つ目のメリットは「集客の知識が必要なく登録するだけでできる」という点にあります。自身でオンライン広告を出そうとすると、「どういった広告デザインが効果的なのか?」「内容の更新頻度は?」など効果的に広告を運用する為の知識が必要です。知識やスキルを身に付けるための勉強が必要になります。広告運用の知識やスキルを勉強し身に付け、オンライン広告を出したとしても確実に顧客が獲得できるとも限りません。
しかしポータルサイトは登録するだけで、あとはサイト側が管理してくれるので、広告運用の知識やスキルは必要ありません。
運用の知識やスキルがいらず登録するだけでできるポータルサイトはコスト面でも非常にメリットが大きいと言えるでしょう。
外壁塗装のポータルサイトを利用するデメリット
ここからは3つのデメリットを紹介します。ポータルサイトの登録を検討するにあたって、デメリットも把握しておく事が重要です。メリットだけでなく、デメリットも把握した上で利用する事でより自社にあったポータルサイト活用に繋げる事が出来るでしょう。
マージンを取られる
ポータルサイトの登録にはマージンが発生する可能性があるというのが外壁塗装業者にとって大きなデメリットの1つです。相場では工事請負費用の10〜15%がポータルサイト側のマージンと言われています。マージンを把握せずサイトへの登録をすると、施工後に赤字という事になりかねないので注意が必要です。
現在は中間マージンを取らないサイトもあるようですので、この後紹介する5社を比較し、自社の財政状況に合わせたサイト選びが重要でしょう。
価格競争になる場合がある
2つ目のデメリットは低価格競争になる場合があるという点です。先述したとおり、ポータルサイトはユーザーに複数社の見積りを提示し、その中からユーザーが自身に合った外壁塗装業者を選ぶ仕組みです。外壁塗装業者側は複数社の中から自社を選んでほしい為、他者より価格を下げる事で魅力的に見せようとします。
複数社が相場より低価格にすると、ユーザーに選んでもらうために自社も価格を下げて対抗せざるを得ない可能性があるのです。低価格競争になった場合、必要な利益を得られない可能性も出てきてしまう事がポータルサイトを利用するデメリットと言えるでしょう。
実態と違ったサイトの可能性がある
利用するサイトがそもそも悪徳サイトの可能性があるというのもデメリットの1つです。ポータルサイトは本来、ユーザーと外壁塗装業者を第一に考えて運用されるべきです。しかし中には、ポータルサイトの運営を最優先させてしまい悪徳サイト化しているケースもあります。ポータルサイトにユーザーを誘引する為に、実情とかけ離れた宣伝文句を掲載しているケースがその一例です。そうなると、ポータルサイトに登録している業者も信頼を失うことになるのでご注意を。使う事を検討しているポータルサイトが悪徳ではないか確認し利用する事をおすすめします。
ポータルサイトに登録する際の注意点
ポータルサイトに登録する際の注意点について紹介します。これまで紹介したメリット・デメリットと併せて注意点も確認する事で、損をしないポータルサイト活用に役立てて下さい。
工事単価以外の強みポイントも作る
注意点1つ目は「工事単価だけで勝負しない」という事です。デメリットでお伝えしたように、ポータルサイトを活用する事で他者と低価格競争になる可能性があります。
しかし、安さだけで勝負してしまうと、自社の収益に直接影響しますし、次回同じユーザーが自社を利用する場合にも同じような低い単価で施工しないといけなくなります。工事単価をだけで勝負をすることは短期的にも長期的にも得はありませんので、ポータルサイトに登録する場合、工事単価以外の品質や補償等の強みも合わせて打ちだしていくことをおすすめします。
悪徳なサイトでないか運営会社の口コミを確認する
悪徳サイトではないか確認し利用する事も大切な注意点です。確認する方法は運営会社やポータルサイトの口コミなどが有効です。登録したいポータルサイトを選んだら、まずポータルサイト自体をチェックします。次にネットなどで「○○(ポータルサイト名) 口コミ」と検索し、サイトページに書いてあった事と口コミが一致するかを確認しましょう。口コミは多い方が信憑性も上がるので、できるだけ多くの口コミに目を通すようにするといいです。
他のオンライン広告も検討しておく
ポータルサイトでうまく集客できない場合は他のオンライン広告での集客も検討しておくのも手です。いざポータルサイト登録してみたけど、「全然集客出来ない」「他社の価格が低すぎて太刀打ちできない」という事もあるはずです。そういった場合に備え他のオンライン広告も検討しておきましょう。今の時代SNSにも数多くの種類があり、幅広い年齢層がSNSを使っています。ポータルサイトとは別に、自社の強みやターゲット顧客に効果的にアプローチできるオンライン広告があると、継続的な集客に繋がります。
外壁塗装業者が登録できるポータルサイト5選
ここから外壁塗装業者が登録できるポータルサイト5選を紹介します。ポータルサイトによって特徴や料金、登録基準などの違いがあります。自社に適したポータルサイトを選ぶ事で、集客だけでなく、ユーザーからのイメージ向上に繋げる事も出来ます。逆を言えば、悪徳サイトへの登録などでイメージ低下に繋がる可能性もあります。自社に合ったポータルサイト選びの参考にして下さい。
外壁塗装コンシェルジュ
外壁塗装コンシェルジュを運営するブランディングテクノロジー株式会社は、多様な業種でWebコンサルティングサイトを手がけており、その中でも外壁塗装を得意分野としています。業者の登録審査には独自の基準を設けている事が特徴。「創業が5年以下もしくは施工経験が10年以下ではない」などが登録基準の一例です。登録された時点で一定水準の業者である事が認められるため、ユーザーにとって安心のサイトと言えるでしょう。
料金は完全成果報酬制で登録や紹介料は基本的に無料です。ユーザーから依頼の段階で、専用コンシェルジュが要望や悩みを代行して聞いてくれる為、塗装業者は見積り作成のSTEPからスタート出来ます。また、ポータルサイト内への掲載以外にユーザーから施工業者へのフィードバックもある為、塗装業者にとってはサービス向上の機会にもなるでしょう。
外壁塗装の窓口
外壁塗装の窓口は、月5,000件の問い合わせがある国内最大級の外壁塗装専用ポータルサイトです。掲載料が月額無料の上、月1件から依頼可能なので個人事業主や小規模な塗料業者も登録しやすいというのが特徴。ユーザーが見積りを取得した業者に断りを入れる際の代行も担ってくれるなど、ユーザー側へのフォローも充実しています。
掲載ページには会社のロゴ配置などで施工例が目立つよう工夫をしてくれるのもポイントの1つ。掲載料は無料ですが、登録料と紹介料については記載がないため担当へ問い合わせる必要があります。
外壁塗装セレクトナビ
外壁塗装セレクトナビの最大の特徴は、専門コンサルタントがポータルサイト以外のWeb集客もサポートしてくれることでしょう。ポータルサイト以外のオンライン広告も検討している業者には手厚いフォローと言えます。地域ごとの登録業者数を制限している為、過度な価格競争が起こりにくい事も特徴の1つ。登録業者は見積依頼を受けた時点で直接ユーザーと交渉できるようになっています。登録料と紹介料は無料ですが、掲載料については記載がないため担当へ問い合わせる必要があります。
ヌリカエ
Web集客でかなり実績のある株式会社Speeeが運営するヌリカエは、大元会社の強みそのままに集客力に長けたポータルサイトです。塗装・リフォーム・解体工事に特化しており、「リフォームついでに塗装もしたい」といったニーズのあるユーザーにとって非常に便利なポータルサイトのため、集客に繋がりやすいのが特徴。Web集客の強みを活かしたデータ分析によって、より効果的な掲載を提案してくれるのもポイントの1つです。営業代行があり、人員が限られている中での運営にはありがたいサービスと言えるでしょう。
ユーザーからクレームの多い業者は掲載打ち切りにし掲載基準を保っている為、ヌリカエに載っている業者は安心というイメージをユーザーから持たれる可能性も高いと言えます。
外壁塗装駆け込み寺
外壁塗装駆け込み寺は過去に10万件以上、月7,000件程度の紹介がある、実績十分なポータルサイトです。駆け込み寺はユーザーが複数業者から見積りを取るのではなく、業者からの提示単価に納得した時点で紹介に繋げます。そのため、過度な価格競争になりにくく業者の希望単価に近いところで契約できる可能性が高いと言えます。ユーザーは見積り依頼前の無料診断の際、工事面積の他に電話番号などの情報も入力するため、「具体的に外壁塗装を検討している」人を塗装業者が早期に把握できるという点もポイントの1つ。掲載料は無料ですが、登録料と紹介料については問い合わせが必要です。
外壁塗装のポータルサイトは慎重に活用しよう!
外壁塗装のポータルサイトを利用するメリットとデメリットを把握した上で、自社に合ったポータルサイトを活用出来れば効果的に集客する事ができます。しかし過度な低価格競争やポータルサイトへのマージンによって、「集客出来ているけど赤字」になる可能性もあるので、ポータルサイト活用の目的や財務状況を踏まえた上で慎重に活用する事をおすすめします。
「通常施工だと赤字」を回避すべく、手抜き工事や過度な人員削減による質の低下は将来自社に甚大な損害をもたらす可能性があるので、そうはならないようポータルサイトとはうまく付き合っていく必要があるでしょう。本記事で外壁塗装のポータルサイトへの登録により興味が湧いた方は、是非該当ポータルサイトへ問い合わせて自社とのマッチングを模索してみてはいかがでしょうか。